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3.3.1.2 WGS−84の導入について
1. はじめに
地球上の位置の特定:
緯度、経度、高さの3つの数値の組み合わせ
位置特定の基準:
位置特定の基準「測地座標系」は各国により異なり現在、世界で150を越える異なった測地座標系が使用されている。
また、世界の180ヵ国から、ICA0の規定に基づく約150のAIP(航空路誌)が発行されている。
異なる測地座標系によって同じ位置を測地すると「その国で決めた場所が、他国からしてみると必ずしもその場所でない。即ち、地球上の同じ場所でありながら同じ場所ではない。」となる。
位置特定基準の統一:
航空機の航法システムの発達及び利用の推進
・広域航法(RNAV)
・航法衛星システム(GNSS)
位置データの整合
・航空機上の航法システムで算出される位置データ
・地上の無線施設や滑走路末端等の位置データ
・GNSSから得られる位置データ
位置の特定基準の統一
・ICA0では、FANS構想において一つの測地座標系「WGS−84」に基づき2次元の位置データを表すこととして、各国に1998(平成10年)年1月1日までに導入を図ることを要求。
2. 測地座標系について−WGS−84とは
局所測地座標系:
地球を準拠楕円体(形、大きさ、位置付けの定まった基準楕円体)として、楕円の表面上の緯度・経度で表す。(図3.3.1.2−1、2参照)
→我が国が採用している東京デイタム。
日本付近の地表面をベッセル楕円体で表し、地表面上にある東京を緯経度原点としている。東京原点周辺の楕円体にあわせるため地球の重心からずれる。
地心測地座標系:
準拠楕円体の中心を原点としている。

 

 

 

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